ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #25「Pの遊戯/人形は手癖が悪い」

約2ヶ月半のご無沙汰です、松田悠士郎です。

 

久々に更新するこの企画、今回は「仮面ライダーW」第25話「Pの遊戯/人形は手癖が悪い」を取り上げます。

 

鳴海探偵事務所に、フィリップ宛の差出人不明の封書が届く。中には新たなギジメモリとガジェットの設計図が入っていた。

一方亜樹子は、「少女と人形の家」という小説を読んで感動しまくっていた。そんな亜樹子の前にリコと名乗る少女が現れ、「人形の声を聞いて」と頼んで来る。リコから渡されたメモに書かれた住所を訪ねると、そこには文芸評論家の唐木田有紀が住んでいた。亜樹子が人形について訊くと、今朝届いた人形があるらしい。亜樹子が持ち帰ろうとした時、人形が忽然と姿を消し、いつの間にか唐木田に襲いかかっていた。亜樹子が助けようとするが、唐木田は人形によって窓から落とされて重傷を負う。

照井達風都署の刑事は亜樹子の殺人未遂を疑い、駆けつけた翔太郎も亜樹子の申し開きに対して「人形遊びには付き合ってられねぇな」と突き放す。怒った亜樹子は現場を飛び出し、リコのメモに書かれたもうひとつの住所へ向かう。

亜樹子が到着したのと入れ違いに、書かれた住所に住むコラムニストの多摩千太が車で出て行った。だが次の瞬間、多摩の車が壁に激突する。車に人形が入り込んで多摩を襲っていた。多摩を助けた亜樹子が人形とやり合っていると、そこに照井が来る。共に人形を追って廃車置き場に入ったふたりを人形が襲う。照井はアクセルに変身して応戦するが、人形を取り逃がしてしまう。

照井によれば、今回のケースと似た事件が既に2件発生しているらしい。

 

その頃井坂はタブー=冴子を診ているが、そこで冴子が抱える不満に気づく。冴子は、自分の使命に気づかない若菜に対して不満を抱いていたのだ。冴子は、井坂に若菜の治療を依頼する。

 

照井と亜樹子は、ガジェット製作に夢中になるフィリップに無理矢理検索させる。対象は不可解な連続密室事件の犯人、キーワードには唐木田と多摩を含む4人の被害者の名前。

結果、被害者の4人全てに自作「少女と人形の家」を酷評された作家、堀之内慶應が浮かび上がる。

亜樹子は翔太郎の協力を拒否し、照井と共に堀之内のサイン会会場へ向かう。その場で照井は堀之内を挑発して立ち去る。

その後、亜樹子の所に再びリコが現れるが、照井にその姿は見えない。

 

翔太郎は風都署で刃野相手に愚痴をこぼしていた。そこへ真倉が箱を持って来る。中には人形が入っていて、刃野と真倉を次々に襲う。そこへ照井と亜樹子が現れて人形を捕獲しようとするが失敗、照井はアクセルに変身して追う。翔太郎もガジェット製作中だとゴネるフィリップと共にサイクロンジョーカーに変身する。

人形がアクセルとWを翻弄している時に亜樹子が声をかけると、人形の顔が穏やかに変わる。

逃げた人形を、フィリップのアイディアでスパイダーショックを使って捕らえたWだったが、またしても逃亡を図られる。だがアクセルがマキシマムドライブでメモリブレイクを敢行、人形は倒れた。だがメモリは排出されない。そこでフィリップが気づく。ドーパントは人形ではなく、人形を操っている方だと。

人形に糸が繋がっているのを見つけたWが、ルナトリガーに換装してトリガーマグナムで糸の集まる先を狙撃した。出て来たドーパントの正体は、堀之内だった。

 

以上が今回のストーリーです。

この話では、亜樹子の優しさと健気さがクローズアップされます。翔太郎や照井には見えないリコの事を信じて次々に事件に巻き込まれる亜樹子ですが、それでもひたすらリコの事を心配して行動します。つまり、今回は亜樹子のハートボイルドが前面に出て来るエピソードと言えるでしょう。亜樹子の活躍は、次回更に加速します。では、今回はこれにて失敬。