ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #14「レディオでQ/生中継大パニック」

こんばんは、松田悠士郎です。

今回は「仮面ライダーW」第14話「レディオでQ/生中継大パニック」を考察します。

 

前回のラストでクレイドール・ドーパントを粉々に打ち砕いたバイオレンス・ドーパントが、嵩にかかってWに襲いかかるが、リボルギャリーに阻止されて逃走する。追おうとするWの目の前でクレイドールが再生、Wを一瞥して去る。霧彦も、クレイドールの再生を見届けてその場を離れた。戦闘の最中に、フィリップはクレイドールとの接触時に既視感を覚えていたが、気の所為だろうと打ち消した。

 

改めて、若菜は2軒目の訪問先での収録を始めた。そこは、かつてスイーツ・ドーパントに襲われた浅川麻衣がパティシエを務める店だった。収録を終えた所に、またしてもミスター・クエスチョンから電話がかかる。翔太郎がスタッグフォンを使い、フィリップと亜樹子にも通話を聞かせる。

エスチョンは今度こそ最高のプレゼントを提供すると宣言するが、ヒントは出さずに電話を切った。だがフィリップによれば、クエスチョンは決定的なミスをしたらしい。

若菜が好きな景色に挙げた「風都タワー」とは、どの雑誌にも載っていない為、それを知っているのは若菜に近い人物だという事を表しているのだ。それを聞いた若菜は、洗面所に行くと言って姿をくらます。一方、亜樹子は翔太郎の応援にと現場へ向かう。

フィリップひとりになった事務所に、若菜が現れて犯人について訊ねる。だがフィリップほ、若菜に逆質問する。

「誰かに殺されそうになった事ありますか?」

その問いに、若菜は姉・冴子を挙げて過去の事を話す。その中に、幼い頃の若菜の弟も登場した。若菜によれば、その弟はもう居ないらしい。

フィリップは若菜の協力を得て、地球(ほし)の本棚で検索を始める。

「バイオレンス(ガイアメモリ)」

「ヒーリングプリンセスのオーディション」

「歪んだ愛情」

このキーワードを元に、フィリップは犯人を探り当てた。それを聞いた若菜は、フィリップに次は顔を合わせましょうと告げて事務所を去った。

 

若菜が消えた現場では、翔太郎が亜樹子に詰められていた。そこへ、若菜の代役として素子が到着、3軒目の「風麺」へ向かった。何故かそこにはウォッチャマンが居た。何でも、口下手な店主に代わって「スイーツラーメン」を紹介する役割らしい。

収録を始めようとした所へ若菜が戻り、改めて若菜MCで収録を行った。しかし終わった時に店主の携帯電話が鳴る。ミスター・クエスチョンからだ。電話に出た若菜は、クエスチョンに言い放つ。

「プレゼントなんかいらないわ、上尾!」

そう、バイオレンス・ドーパントの正体は若菜のマネージャーの上尾だったのだ。姿を現した上尾はバイオレンス・ドーパントに変身して若菜を拉致する。

 

フィリップは、事務所で若菜の検索を試みていたが、寸での所で思い留まる。その時、翔太郎から若菜が拉致された事を聞かされて現実世界に戻り、サイクロンメモリを手にする。

翔太郎とフィリップはサイクロンジョーカーに変身して、ハードボイルダーでバイオレンスを追う。運河へ逃れるバイオレンスを追って、Wはリボルギャリーとドッキングしてハードスプラッシャーに換装する。ルナジョーカー→ルナトリガーと姿を変えてバイオレンスを追い詰める。

若菜を離してしまったバイオレンスは、若菜が好きだったと言った上で、別の人物に「強い男にしてやる」と唆されたと告白した。

 

その頃、霧彦は冴子の指示でバイオレンスメモリの購入者を調べていた。

 

Wに助けられて現場から逃げた若菜は、「WINDWAVE」で素子に詰め寄る。

「貴方が上尾を唆したんでしょ?」

見抜かれた素子は居直り、若菜の胸倉を掴んで罵倒する。怒った若菜はクレイドールに変身して素子を殺そうとするが、幼い弟とフィリップのイメージに止められ、その場を立ち去る。若菜の正体を知って、スキャンダルのネタを掴んだと興奮する素子の前に霧彦が現れ、ナスカメモリを起動した。

 

空中へ逃れるバイオレンスを、ハードタービュラーで追うW。トリガーマグナムにスタッグフォンを装着、トリガースタッグスバーストでメモリブレイクを果たし、ルナトリガーで上尾を救出する。

フィリップは、バイオレンスの前で若菜が「ガイアメモリ」と口にした事を気にしていた。

 

後日、フィリップは若菜に電話で「ガイアメモリを持っていますか?」と問う。若菜は持っていないと告げた上で、キチンと顔を合わせたいと再び頼むが、フィリップは「もう暫くこのままでいませんか?」とやんわり拒否する。その提案を受け入れた若菜は、電話を切った後にクレイドールメモリを落として立ち去る。床に落ちたメモリを、琉兵衛が拾い上げた。

 

以上が、今回のストーリーです。

今回もフィリップ主役編の色が強いので、翔太郎の活躍は少なめです。それだけに、今回はフィリップの若菜に対する仄かな思いと、深入りしてはいけないという気遣いが感じられました。フィリップにも充分ハートボイルドの傾向があると私は思います。では、今日はこれにて失敬。