ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #13「レディオでQ/狙われたプリンセス」

こんにちは、松田悠士郎です。

今回は、「仮面ライダーW」第13話「レディオでQ/狙われたプリンセス」を考察します。

 

初老の男性に求婚される園咲若菜。彼女が男性を袖にすると、彼は怒ってマスカレードメモリを使い、若菜を襲う。だがクレイドール・ドーパントに変身した若菜に一蹴される。

その若菜のラジオ番組「園咲若菜のヒーリングプリンセス」から流れる、彼女のデビュー曲「Naturally」を、翔太郎とフィリップは事務所で振りコピしながら一緒に歌って

いた。その状況に呆れる亜樹子。

生電話でのリクエストコーナーに、「ミスター・クエスチョン」と名乗る人物から電話が来た。クエスチョンは若菜に好きな数字を訊ねた。若菜の「7」という答を聞いたクエスチョンは、「7」をプレゼントすると言い残して電話を切った。その直後、若菜が居るラジオ局「WINDWAVE」の近くに立つ発電用風車が「7」の形に折れ曲がった。その下にはドーパントの姿が。

事務所の窓から風車が曲がったのを目撃した翔太郎は「WINDWAVE」へ急行する。

局の出入口では、若菜が記者達に囲まれていた。そこへ、「ボイスイン風都」の佐伯素子が助け船を出し、翔太郎が割って入って若菜を逃がす。

マネージャーの上尾と車へ行った若菜が上尾を罵倒している所を、翔太郎は目撃してしまう。それでも翔太郎は若菜に協力を申し出るが、あえなくスルーされる。

事務所に戻った翔太郎が若菜の本性にガッカリしている所へ、フィリップは助言する。

「この事件は、僕達が解決するべきだ」

フィリップは、この事件には明らかにドーパントが関与していると見抜いていた。

 

園咲邸では、今回のトラブルを巡って若菜と冴子がやり合っていたが、琉兵衛に止められる。その上で琉兵衛は、今回の事を解決出来なければ芸能活動を止める様にと忠告した。

 

翌日、「WINDWAVE」に刃野&真倉コンビが来て電話の逆探知を仕掛けていた。そこへ翔太郎が入って来る。真倉に叱責されてもどこ吹く風だ。事務所では、既にフィリップが地球(ほし)の本棚に入って準備万端だった。

すると、ミスター・クエスチョンからの電話か入った。2番目の質問は「好きな色」。だが若菜が答える前にクエスチョンは「赤だろう?」と指摘、また若菜に赤をプレゼントすると告げる。そこに、フィリップの指示を受けた翔太郎が乱入、クエスチョンに「3番目と4番目のプレゼントも伝えるべきだろ」と言い放つ。動揺したクエスチョンは電話を切り、結果として逆探知は失敗した。激昂する若菜に、翔太郎がフィリップの存在を告げる。そのフィリップが、クエスチョンの目的を看破した。サザンウインドアイランドパークの地下パイプラインを破壊して火をつけて「赤」を現出させるのだ。

サザンウインドアイランドパークにバイオレンス・ドーパントが現れ、パイプラインを破壊する。そこへ到着した翔太郎、サイクロンジョーカーに変身して立ち向かうが、バイオレンスの異様な硬さに苦戦する。接近戦は不利というフィリップのアドバイスに従い、サイクロントリガーに姿を変えてトリガーマグナムでの射撃攻撃に切り替える。するとバイオレンスは自らの身体を球体化し、Wに体当たりして逃走する。

その夜、事務所に若菜が現れてフィリップに会わせろと騒ぎ立てる。慌てて隣に引っ込むフィリップを見咎めた若菜が扉を開けようとするが、フィリップは抵抗してこのまま話すと申し出る。何故クエスチョンの質問が判ったのか訊く若菜に、クエスチョンは「WINDLIFE」8月号の若菜のインタビュー記事を元に質問しているとし、そこに掲載されていた3番目と4番目の質問から次の現場を特定したと告げる。その推理力に感激した若菜が思わずフィリップの手を握る。

若菜が満足して去った後に出て来たフィリップは、すっかり動揺した様子だった。

 

翌日、若菜は番組でのロケ企画の為に局の前で待機していた。翔太郎も同行する。そこへ素子が現れて若菜を激励した。

「風都甘い物ベスト3食べ歩き」の最初の店は、以前にミリオンコロッセオ事件で翔太郎達と関わった和泉優子の饅頭屋だった。そこへ、ミスター・クエスチョンから電話がかかって来る。今度の質問は「好きな景色」。だがクエスチョンは答えなくていいと告げる。若菜の答は風都タワーだが、フィリップはスタッグフォンを通じて、若菜に何処から見たタワーが好きなのかを訊く。若菜によれば、自分の部屋の窓から見るタワーが好きだかが、現在は見えないらしい。フィリップが導いたクエスチョンの次の標的は、若菜の部屋と風都タワーの間に建った第3風都ビルだった。翔太郎は店に若菜を置いてビルへ急行する。

バイオレンス・ドーパントが第3風都ビルを破壊しようとしたその時、間一髪サイクロンメタルが現れて阻止する。それからヒートメタルに姿を変えて、バイオレンスを圧倒する。球体化攻撃もリボルギャリーで防ぐ。

すると、クレイドールが乱入し、バイオレンスとWを攻撃する。その現場を、霧彦が見ていた。

怒ったバイオレンスが、球体化して襲いかかり、クレイドールを粉々に打ち砕いてしまった。

 

以上が、今回のストーリーです。

今回の翔太郎は、若菜の力になろうとしてスルーされたり、若菜の本性を知ってガッカリしたり、挙げ句の果てには若菜に「助手」呼ばわりされたりと全然締まりません。ただ、頼まれてもいないのに若菜の危機を救おうと駆けつける所は、こじつけ気味ですが翔太郎の優しさと言えなくもないでしょう。本性を知った後も若菜の手助けをするのは、もしかしたら若菜を信じているフィリップへの配慮かも知れませんが。

さて、バイオレンスに破壊されてしまったクレイドール=若菜はどうなってしまうのか? ミスター・クエスチョンの正体は何者なのか? 後編へ続きます。では、今日はこれにて失敬。