ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #5「少女…A/パパは仮面ライダー」

こんばんは、松田悠士郎です。

 

今回は、「仮面ライダーW」第5話「少女…A/パパは仮面ライダー」を考察します。

 

「第二風都タワー計画」記者発表の会場で、計画を推進する市議会議員の楠原みやびが、娘のあすかと共に登壇していた。真倉達風都署の警備が入る中、翔太郎と亜樹子も会場に居た。楠原議員からボディガードの依頼を受けたのだ。

すると、会場が突如銃撃され、真倉は足を撃たれる。亜樹子と共に楠原親子を物陰に避難させた翔太郎は、親子を亜樹子に任せてその場を離れ、W(サイクロンジョーカー)に変身して戻り、飛んで来た弾丸をキャッチする。その姿を見たあすかが言った。

「パパ、助けに来てくれたのね!」

あすかの言葉に面食らいつつ、Wはサイクロンメタルに姿を変えて応戦、相手の姿を探すが、見つからなかった。フィリップは、掴んだ弾丸に興味を示した。

前日に依頼して来た楠原議員は、相手には心当たりは無いと言う。子供を連れ回してパフォーマンスをしている事に翔太郎が批判めいた言葉を浴びせるが、当のあすかは「大丈夫だよ、私信じてるから」と微笑む。その消え入りそうな笑顔に、翔太郎は何かを感じて依頼を受けたらしい。

翔太郎に隠し子が居る(或いはフィリップ)と誤解した亜樹子に突っ込まれながらも、翔太郎は亜樹子に弾丸を預けてフィリップに渡す様に頼み、楠原親子が保護された風都署へ向かった。

風都署の会議室では、翔太郎はみやびに襲撃時に姿を消した事を責められ、刃野にはからかわれる。

みやびはあれだけの襲撃を受けても尚、翌日の土地売買交渉は行うと告げる。刃野は渋々警備人数増員を約束する。一方で、あすかはWの絵を描いて言う。

「またパパが来てくれる」

亜樹子がリボルギャリーに入ると、何故かフィリップが尻をバケツに突っ込んでいた。変身の際にハマって取れなくなったらしい。だがフィリップは全く気にせず、亜樹子が持ち帰った弾丸に興味津々だった。

その夜、楠原親子が泊まるホテルの部屋がまた銃撃される。親子を室外に出した翔太郎は、バットショットを出して周囲を撮影させる。銃撃が止んだ後にバルコニーに出るが、やはり敵の姿は見えない。

 

園咲邸では、第二風都タワー計画に琉兵衛が怒っていた。若菜が呆れる程の勢いである。琉兵衛によれば、建設予定地が良くないらしい。その地域は、冴子の管轄だと若菜が言う。琉兵衛が言う。

「風都の、いや、我々の未来がかかってるんだ」

 

バットショットが撮影した画像の何処にも、敵の姿は映っていなかった。フィリップは弾丸が生物の歯だという所までは突きとめていた。亜樹子はフィリップに酢を飲ませてバケツを取ろうとする。

交渉場所へ移動する車内で、翔太郎はあすかに感謝される。そこであすかは、翔太郎に自分が大事にしている人形を見せる。

「DIGALcorporation」では、冴子が何やら焦っていた。傍らには霧彦も居る。そこへ、クレイドール・ドーパント(=若菜)が現れ、琉兵衛が不機嫌だと忠告する。そこで霧彦が冴子に、自分に任せてくれと言ってその場を立ち去る。

 

楠原親子と翔太郎は、土地の持ち主である鷹村源蔵という男に売買交渉を求めるが、鷹村は仲間とラジコンに興じてまともに聞く耳を持たない。あすかも頼むが、鷹村はそのあすかを使っているみやびをなじる。更に、みやびの夫の事を匂わせた所へ、霧彦が現れる。どうやら鷹村の客らしい。

霧彦は鷹村に対して、女ひとり殺すだけの仕事、代わろうかと提案するが、鷹村は突っぱねる。

翔太郎はフィリップに連絡して、鷹村が怪しいと告げる。根拠はただの勘だが。一方フィリップは、第二風都タワー計画について検索し、その過程でみやびの夫、楠原大三郎が既に殺されている事を知る。翔太郎がみやびにその事をぶつけると、みやびは夫の夢である第二風都タワー計画を実現させる為には、娘に嘘を吐く事も厭わないと言った。そう、みやびはあすかに「自分の仕事を手伝っていればパパに会える」と告げていたのだ。

 

フィリップの検索、「古代生物」と「歯」というキーワードだけでは敵のガイアメモリの特定には至らないが、「映ってないなら、そこ以外の場所から撃って来たんじゃない?」と言う亜樹子の言葉に閃き、検索対象から写真に映っている場所、つまり陸と空に生息する生物を除外して再検索した。果たして、導き出された答は「アノマロカリス」。フィリップは早速翔太郎に連絡、楠原親子を水際から離せと警告するが、その時親子はその水際に居た。敵の銃撃が始まり、SPが被弾する。翔太郎は楠原親子を逃がしてサイクロンジョーカーに変身、この拍子にフィリップの尻からバケツが取れる。

フィリップの言う通り、敵は水の中から撃って来ていた。翔太郎はメモリをトリガーに変更、サイクロントリガーに姿を変えて水中に向かって銃撃する。たまらず出て来たアノマロカリスドーパントに更に攻撃を加え、最後はサイクロンジョーカーでメモリブレイクする。だが、その正体は鷹村では無かった。すると、水中から顔を覗かせたもう一体のアノマロカリスドーパントが、楠原親子に向けて歯を撃ち出す。

 

以上が、今回のストーリーです。

劇中で独白している通り、今回の翔太郎は楠原あすかの消え入りそうな笑顔にほだされて、ボディガードの依頼を受けます。翔太郎自身の心情としては、自分の娘を利用して政治活動をする楠原みやびの様な人間は気に入らないのでしょうが、そこは翔太郎のハーフボイルドが勝ってしまいます。

 

今回はアノマロカリスドーパントの銃撃で終わったので、続きが楽しみです。では、今日はこれにて失敬。