ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか？ #７「Cを探せ／フィリップはそれを我慢できない」
こんばんは、松田悠士郎です。
今回は、「仮面ライダーW」第７話「Cを探せ／フィリップはそれを我慢できない」を考察します。
地球（ほし）の本棚で、フィリップが検索を済ませるが、手にした本には頑丈に鍵がかけられていて閲覧できない。驚いたフィリップは、その「ヘブンズトルネード」の周辺の検索に夢中になる。どうやら、稲本弾吾という若者が関係した、ストリートダンスの究極の技らしい。
一方、「園咲若菜のヒーリングプリンセス」では、「ゴキスター」なる神出鬼没の闇の仕置人について取り上げていた。仮面ライダーと同一視する若菜に翔太郎が、「一緒にしないでくれよ」とぼやいていると、突然事務所の窓が割れて球状の物体が飛び込んできた。怒った翔太郎が窓の外を見回すが、物体を投げ込んだ犯人の姿は見当たらない。亜樹子が物体を拾ってみると、その中身は「今日、風花高校に怪しい奴が来る。絶対に捕まえてくれ」と書かれた手紙と、数千円の現金だった。匿名での依頼だと知った亜樹子は翔太郎に受けるか訊くが、怒り心頭の翔太郎は拒否し、犯人探しだと息巻く。そこへ、フィリップが事務所の壁にまで何やら書きつけながら出て来て、外出しようとする。組織に狙われているのに外出なんて危険だと止める翔太郎を振り切って、フィリップは事務所を出て行く。今までにない事態に興味を示した亜樹子が後をついて行った。
翔太郎は風花高校へ赴く。そこで怪しい影を見かけて校内へ踏み込むが、警備員に取り囲まれる。
フィリップは亜樹子と共に歩き回り、遂に目当ての稲本弾吾を発見する。そこで「ヘブンズトルネードを見せてくれ」と頼むが、弾吾は「ひとりじゃできない、もう２度とできないんだ」と言い残して立ち去ろうとする。亜樹子が「鳴海探偵事務所」の所長だと名乗って追いすがると、弾吾は何故か気まずそうな顔をして立ち去る。その様子を、園咲家の飼い猫ミックが見ていた。
警備員に囲まれて申し開きをする翔太郎は、悲鳴を聞きつけて校内へ走る。校長室にコックローチ・ドーパントが現れて、校長に向かって「星野だな」と確認してから襲いかかる。そこへ翔太郎が入って来るが、間に合わず校長は犠牲になってしまう。
バスに乗り込む弾吾を追って、フィリップと亜樹子もバスに乗るが、そこでフィリップの腰にダブルドライバーが出現してしまう。フィリップは亜樹子に弾吾を見失うなと告げてサイクロンメモリを出す。
翔太郎はサイクロンジョーカーに変身して屋上でコックローチと戦闘するが、相手の素早い動きに翻弄される。サイクロントリガーに変えても弾が当たらない。そこでフィリップがルナメモリを使い、ルナトリガーでコックローチに弾をヒットさせる。いよいよメモリブレイク、という所でスタッグフォンが飛んでくる。相手は亜樹子で、弾吾がバスを降りると知ったフィリップは動揺してトリガーフルバーストを撃てなくなってしまう。この隙にコックローチは逃走した。ここでフィリップは勝手に変身を解き、バスを降りた弾吾を追う。
園咲邸では、琉兵衛と若菜がチェスに興じながら、コックローチ・ドーパントについて話していた。そこへミックが帰って来る。そのただならぬ様子に気づいた琉兵衛が、ミックにガイアメモリを挿す。スミロドン・ドーパントに変身したミックは、再び屋敷を出て行く。その様子を見ていた霧彦に、琉兵衛が告げる。
「君もミックに負けない様にな」
翔太郎は、女子高生コンビのクィーン＆エリザベスに会い、例の匿名の依頼についての情報を求める。そこでクィーンが示したのは、「闇の害虫駆除」という裏サイトだった。その中の書き込みに、「星野」への恨み言があった。エリザベスは、その「星野」を知っているらしい。
風花高校に来た弾吾は、現場に来ていた刃野＆真倉コンビに被害者について尋ねてから、校内へ入る。後について、フィリップと亜樹子も入って行く。
弾吾は「千鶴」を求めて校内を走り回る。教師が居ないと言っても聞き入れず、遂にはラジカセを起動させてダンスを始める。
「これでも無視すんのかよ、千鶴！？」
弾吾が発する「千鶴」という名前に、フィリップは推理を巡らせて結論を出した。「ヘブンズトルネード」とはコンビ技で、そのパートナーが「千鶴」なのだと。
見かねた教師がラジカセを止めて、「千鶴」がプールに居ると告げると、弾吾は学校を出て行った。追いかけるフィリップと亜樹子を、スミロドンが襲撃する。この間に、フィリップ達は弾吾を見失う。
シンクロナイズドスイミングの練習が行われるプールを見下ろす翔太郎が、通りかかった女性に「星野千鶴」の所在を尋ねると、既にプールから上がったのでは、と返される。そこへ、弾吾が現れる。翔太郎が弾吾に接触した時、女性の悲鳴が聞こえた。
コックローチ・ドーパントが女子更衣室に現れ、星野千鶴に向かって、弾吾の依頼で殺すと告げた。千鶴は弾吾の名前を聞いてショックを受ける。間一髪、翔太郎が割って入ってコックローチを追い出す。次いで弾吾が入って来るが、千鶴は弾吾を拒絶する。
翔太郎はコックローチと戦う為にドライバーを出すが、スミロドンに襲われているフィリップは変身できない。翔太郎が苦戦する中、フィリップは逃げながら必死に検索し、歩道橋の上から丁度通りかかるトラックの荷台に、亜樹子と共にダイブ！ こちらも間一髪でスミロドンの襲撃を逃れた。
やっと変身した翔太郎は、ルナジョーカーからルナトリガーに姿を変えてコックローチを追い詰める。だが、壁を突き破った先に丁度弾吾と千鶴が居て、千鶴は弾吾と口論の挙げ句にその場を逃げ出す。ふたりが喧嘩別れしてしまった事にフィリップが動揺している隙に、コックローチがダブルドライバーからメモリを引き抜いてしまう。
以上が、今回のストーリーです。
この話は、閲覧できない「ヘブンズトルネード」の正体を求めて奔走するフィリップが主軸になって展開するので、あまり翔太郎は活躍しません。
それでも何とか翔太郎のハートボイルドなポイントを挙げるなら、窓を割られて怒りつつも、結局は依頼の通りに学校に現れた怪しい奴を追ってしまっている所でしょうか。恐らく、次回にはもっと翔太郎の活躍があると思われますので、そちらを期待しましょう。では、今日はこれにて失敬。
