ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #30「悪夢なH/王子様は誰だ?」

こんばんは、松田悠士郎です。

今回は「仮面ライダーW」第30話「悪夢なH/王子様は誰だ?」を取り上げます。

 

ウェザー・ドーパントに襲われたフィリップ、ナイトメア・ドーパントに嫌がられたおかげで目を覚ました翔太郎より早く、謎の飛翔体に助けられます。その飛翔体は、その中にフィリップを吸収して飛び去ります。生死不明のフィリップを亜樹子は案じますが、ドライバーを通じてフィリップの生存を確信した翔太郎は、改めて風都大学で姫香に会う。姫香は研究室の男子学生全員に「あなたが運命の王子様?」と尋ねながら抱きついていたらしい。そして、その男子学生の残りひとりの福島を追及しようとする翔太郎と亜樹子だが、その福島も眠り病になってしまう。

 

園咲邸では、井坂が謎の飛翔体について話していた。同席した琉兵衛が言った。

「エクストリームメモリか」

 

そのエクストリームメモリの中で目を覚ましたフィリップに、シュラウドが語りかける。

「あなたはまだ死んではいけない」

 

「鳴海探偵事務所」では、ナイトメア・ドーパントに嫌がられた翔太郎の代わりに亜樹子が「明晰夢」の装置を着けて眠り、寝言で翔太郎に内容を伝える作戦に出た。

想定通りナイトメア・ドーパントと遭遇した亜樹子は、夢の中で翔太郎と共にWに変身するが、所詮は夢なのでドーパントにあっさりやられる。だが亜樹子はやられる前にドーパントの正体を突き止めていた。

大学の教室内で姫香に会った翔太郎は、姫香にドーパントの正体を告げようとするが、姫香が眠ってしまう。

姫香の夢の中にナイトメア・ドーパントが現れて姫香に迫るが、そこに翔太郎が助けに来る。同時に、現実世界の研究室に翔太郎が乗り込むと、そこにはナイトメア・ドーパントが居た。その正体は、眠り病に罹った筈の福島だった。福島は翔太郎達の追及をかわす為に眠り病を偽装したのだ。福島は、自分こそが姫香の王子様だと信じていて、邪魔な他の学生や教授を眠り病にして排除していたのだ。当然、その矛先は姫香に抱きつかれた照井や翔太郎にも向けられた。

「可哀想な奴だな」

翔太郎の言葉に逆上した福島はドーパントに変身して翔太郎を傷めつける。

エクストリームメモリの中でドライバーが出現し、翔太郎の危機を知ったフィリップは、シュラウドの制止を振り切って助けに行く。

「相棒がピンチなんだ」

戻ったフィリップと共に、翔太郎はWに変身、ドーパントを圧倒して最後はメモリブレイクを果たす。

 

照井に逮捕されて連行される福島に、姫香が告げた。

「待ってます。運命の王子様じゃなくて、あなたを」

 

以上が、今回のストーリーです。

今回、翔太郎の優しさは空回り気味ですが、無意識に罪作りな行動を取ってしまう姫香の事を決して否定せず、丁寧に接しています。また、ナイトメア・ドーパントの正体である福島にも憐憫の様な表情を向けます。人を憎みきれない翔太郎の心情がよく出ているシーンだと思います。

 

エクストリームメモリも登場して、物語はいよいよ佳境です。では、今日はこれにて失敬。