ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか？ #19「Ｉが止まらない／奴の名はアクセル」

こんばんは、松田悠士郎です。

今回は「仮面ライダーＷ」第19話「Ｉが止まらない／奴の名はアクセル」を取り上げます。

鳴海探偵事務所に現れた男は警察の身分証を見せて照井竜と名乗り、最近風都で起きている連続凍結事件の犯人探しを依頼した。照井に反感を覚えた翔太郎は断ろうとするが、照井が持参した現金に目が眩んだ亜樹子が依頼を受けてしまう。

照井と共に翔太郎が最新の事件現場に赴くと、何故か刃野と真倉が照井を丁重に出迎えた。訝りつつ翔太郎が照井に続いて現場であるマンションの一室に入ると、中は全体が凍りついていて、異常な寒さだった。

刃野と真倉は、照井が風都署に新設する「超常犯罪捜査課」に組み入れられたらしい。その照井、若いのに階級は警視だと言う。

照井は現場に落ちていた花を拾うと、突如翔太郎の胸倉を掴んで壁に押しつけ、強い口調で告げた。

「警告しておく！　俺に質問をするな」

今回の被害者である池田晋也が鈴鳴総合病院に搬送されたと聞いた照井はすぐに現場を出た。照井の態度に怒った翔太郎も後を追う。

一方、園咲邸の地下では、若菜が琉兵衛にミュージアムの始まりを見せられていた。その一方で、琉兵衛と冴子は連続凍結事件に興味を示していた。どうも、犯人に心当たりがあるらしい。

鈴鳴総合病院に照井と翔太郎が到着すると、池田がドーパントに襲われていた。照井は自身のバイクから超重量の剣を抜くと、引きずりながらドーパントに襲いかかる。その最中、翔太郎に変身を要求する。戸惑う翔太郎だが、何故かゴネるフィリップをどやしつけてサイクロンジョーカーに変身、ドーパントに攻撃を加える。だがドーパントが発する強烈な冷気で右手と右脚を凍らされてしまう。

フィリップの機転でヒートジョーカーに換装して反撃すると、ドーパントはたまらず逃走。その後を追った照井が、走り去る女性の姿を目撃する。そして、池田の部屋にも落ちていた花を見つけると、照井は翔太郎に言った。

「右の方に検索をさせろ」

翔太郎と共に事務所に来た照井は勝手にリボルギャリーに入り込み、亜樹子の制止を無視してフィリップに検索を要求する。だがフィリップは「ヒーリングプリンセス」がキッカケでセントバーナードを飼いたいと言い出していた（先の戦闘で変身を渋ったのもこの為）。それを見た照井は、以前から何度か事務所に侵入していたビートルフォンと、自分が所持するアクセルメモリを見せて告げる。

「俺はいずれ仮面ライダーになる男だ」

その上でＷを侮辱する様な発言をすると、フィリップが怒りを露わにしつつ、検索に応じた。

最初は「池田晋也」「氷」「花」で検索をかけるが、キーワードが不足で絞れない。そこへ照井がキーワードを追加した。「矢車菊」「人工着色」すると、「コーンフラワーブルー」という花屋がヒットした。店名に心当たりがあった亜樹子が雑誌を見せると、そこには照井が現場で見た女性＝片平真紀子が映っていた。

「コーンフラワーブルー」に翔太郎、亜樹子、照井が赴くと、真紀子は不在だった。そこへ息子の清が帰宅し、照井達に不審な目を向ける。照井が真紀子の居場所を訊ねると、花壇のアートディレクションを担当しているふうとえんではないかと聞かされる。

３人はふうとえんへ行くが、照井は黒ずくめの女性を見つけるなり翔太郎達に真紀子の捜索を任せてその場を離れる。

仕方なく探す翔太郎に対して、亜樹子はアトラクションに乗りまくっていた。翔太郎が詰め寄ると、亜樹子は真紀子を見つけたと豪語する。亜樹子が示す先には、メリーゴーランドにひとりで乗る真紀子の姿があった。

一方の照井は、黒ずくめの女性＝シュラウドからアクセルドライバーを受け取る。

メリーゴーランドを降りた真紀子を直撃する翔太郎と亜樹子だが、翔太郎達が探偵だと知った真紀子はふたりを野良犬呼ばわりして立ち去る。頭に来た翔太郎が追いかけると、逃げた先からドーパントが現れる。翔太郎とフィリップは、最初からヒートジョーカーに変身して戦うが、ドーパントの冷気はヒートをも凍らせる力があった。

そこへ現れた照井が、アクセルドライバーを装着してアクセルメモリをドライバーに挿した。

「変、身！」

仮面ライダーアクセルとなった照井はドーパントを圧倒、冷気をものともせずに剣＝エンジンブレードで斬りつける。たまらず逃走するドーパントを、バイクに変形して追うアクセル。

ドーパントを追い詰めたアクセルがマキシマムドライブを発動、ドーパントを倒したかに見えたが、ドーパントは直前に氷で身代わりを作って難を逃れていた。尚も追いかけるアクセルの先には、メモリを持った真紀子が居た。アクセルは真紀子に向かってエンジンブレードを振り上げる！

以上が、今回のストーリーです。

仮面ライダーアクセルこと照井竜が遂に登場しました。照井は、行動がイチイチハードボイルドで、翔太郎はお株を奪われっ放しで全く良い所がありません。その代わり、今回はフィリップが珍しく感情を露わにして照井に対峙します。つまり、「ハーフボイルド」もフィリップに持って行かれてしまいます。

次回、照井の妙な執念の正体が明かされます。では、今日はこれにて失敬。