ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #28「Dが見ていた/決死のツインマキシマム」

今日も連続投稿です。改めて、松田悠士郎です。

前回に続いて「仮面ライダーW」第28話「Dが見ていた/決死のツインマキシマム」を取り上げます。

 

ツインマキシマムを発動した翔太郎。だがウェザー・ドーパントにはダメージを与えられなかった。そこへテラーが出現し、ウェザーをお茶に誘う。ウェザーは誘いに乗り、テラーと共に姿を消す。

翔太郎は照井に後を託して気を失うが、照井はそんな翔太郎をバカだと罵る。その言葉を聞いたフィリップは激昂し、リボルギャリーで照井に詰め寄る。その場でフィリップは、リリィを救う方法を検索済みで、実行はアクセルにしかできないと告げる。だが照井は協力を拒み、フィリップを殴って立ち去る。

 

園咲邸で食事を摂る井坂によれば、リリィは「過剰適合者」らしい。その井坂に琉兵衛が尋ねる。

「冴子と何を企んでいるのかな?」

警戒する冴子の前で、井坂は自らの身体に埋め込んだ無数のコネクタを琉兵衛に見せつけて、自分がミュージアムの支持者だとアピールする。それを見た琉兵衛は井坂の逗留を認めた。

 

フィリップは、リリィの救出方法について改めて検索した。キーワードは、「過剰適合者」「ガイアメモリ」「摘出」。結果は「DEAD」。たがそこに「アクセル」を足すと結果は「ALIVE」に変わった。

亜樹子は協力要請を渋るフィリップに代わり、照井に会いに行く。風都署で真倉を脅して照井の行き先を突き止めた亜樹子は、リリィの自宅を張る照井に協力を頼む。だがリリィをドーパントだと断じる照井は拒否する。そこにフランク白銀が出て来てふたりを自宅へ招き入れる。

フランクは照井相手にマジックを披露し、その上でリリィへの思いを吐露した。どうやらフランクは、リリィの行った不正に感づいていた様だ。そこへリリィが帰宅するが、照井の姿を見て逃げ出す。追った照井は、姿を消して逃げようとするリリィをアクセルの力で見つけ出して捕らえる。だがフランクを安心して引退させたいリリィは、次のステージだけはやらせてくれと照井に頼む。照井の説得に「死んだって構わない」と返すリリィに対して、照井が「自分の周りを見ろ、心配している家族の事も考えろ!」と言い放つ。その言葉は、先だって照井自身が翔太郎から言われた言葉だった。

自宅に戻ったリリィに、照井が告げる。

「最後のステージだ、悔いの無い様にやれ。ステージが終わったら必ず処置を受けろ」

 

部屋をあてがわれた井坂は、以前霧彦が着ていたガウンを着て「サイズが合わない」と軽く文句を言ってから、冴子に「ちょっと遊びに行く」と告げて出て行った。

 

ステージ開始を待つ亜樹子と照井の前にフィリップが現れ、照井を殴って言った。

「翔太郎から教わった、殴られた後の仲直りの儀式さ」

フィリップは照井に手を貸して起こし、メモリの摘出方法を教えると告げた。

 

ステージが始まった。直後に井坂が現れる。だが照井はウェザーに変身した井坂の相手を拒む。驚くウェザーの前にガンナーAが現れてウェザーを止める。その間に照井達はメモリの作用で消えようとするリリィの所へ急行する。

ステージを成功裏に終わらせ、ステージ裏でフランクの見ている前で消えたリリィの前に到着したフィリップがデンデンセンサーでリリィの姿を投射し、アクセルに変身した照井がエンジンブレードを一閃! リリィは絶命し、メモリは排出、破壊された。その直後、アクセルがエレクトリックメモリを使った電気ショックでリリィ。蘇生させる。つまり、リリィが死んだとメモリに認識させて対外に出し、その後に蘇らせるのがフィリップの導き出した摘出方法だったのだ。目論見を破られたウェザーが激昂してアクセルに襲いかかる。その最中にファングが現れてアクセルを救い、フィリップがファングを手にして変身した。

この時に目を覚ましていた翔太郎が照井に指示する。

「いいか、タイミングを合わせてライダーツインマキシマムた!」

「俺もか?」

アクセルとファングジョーカーによるツインマキシマムが炸裂! だがウェザーは逃走した。

ウェザーを退けたふたりをシュラウドが見ていた。

 

後日、リリィが事務所に現れた。応じた翔太郎をかわして照井に抱きついたリリィは、照井の頬にキスをした。

 

以上が、今回のストーリーです。

今回、翔太郎は冒頭にツインマキシマムを発動した所為で気絶してしまいますが、それでも照井を信じて後事を託します。照井を仲間と認めて信じる翔太郎の思いがよく判るシーンでした。

その照井も、復讐に目がくらんだ状態から翔太郎やフィリップのおかげで冷静さを取り戻します。ここから、ダブルライダーの本格的な共闘の始まりです。劇中で言う所の「ハーフボイルド」が、確実に照井にも伝わっています。

物語も折り返しを過ぎてますます盛り上がる事でしょう。では、今日はこれにて失敬。