ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #16「Fの残光/相棒をとりもどせ」

こんばんは、松田悠士郎です。

今回は「仮面ライダーW」第16話「Fの残光/相棒をとりもどせ」を考察します。

 

冴子と遭遇したフィリップは、「あなたは運命の子」と言い、同行する様に求める冴子を敵と認識して逃走する。冴子はタブー・ドーパントに変身してフィリップに攻撃を浴びせる。必死に逃げるフィリップの前に、またしても謎の小動物の様な存在が現れる。それを見たフィリップは「ファング?」と呟いた後、それを追い払う。

「お前の力なんか必要ない!」

フィリップはスタッグフォンでリボルギャリーを呼び出し、タブーの攻撃を防いで脱出する。

アームズ・ドーパント=倉田は翔太郎と亜樹子を拉致、元に戻って欲しいと懇願する冬美を冷たくあしらう。

リボルギャリーの中でフィリップは、迷いを抱えながら気を失った。

 

事務所に戻ったフィリップのスタッグフォンに、亜樹子から電話が来た。だがすぐに倉田に変わり、フィリップを翼町の廃工場に呼び出した。

 

園咲邸では、相変わらずフィリップの事を考えてボーッとする若菜に、冴子が誇らしげに言う。

「なくしていた宝物が、戻りそうなのよ」

立ち去る冴子を、霧彦が訝しげに見つめていた。

 

尚も迷うフィリップの前に、ウォッチャマンとサンタちゃん、更に真倉が現れた。真倉の目的が聞き込みで、「ツインローズ」の片割れの目撃情報があったという事を聞いたフィリップは、冬美が解放された事を察する。

 

倉田によって縛り上げられた翔太郎は、隣で縛られている亜樹子にファングの事を話す。

ファングとは、W第7のメモリだが特殊で、自分の意志で動き回れるガジェットでもある。その目的はフィリップを守る事。だが「ビギンズナイト」でフィリップがファングを使った時に暴走状態になった為、フィリップは二度とファングを使わないと決めていた。

「あれ以上戦ったら、僕が僕でなくなる」

 

警察から逃げる冬美を、フィリップが助けるをその上でフィリップは冬美に倉田の情報を求める。だが冬美は、もう一度倉田に会う都告げる。

「そんな無意味な危険を何故犯す?」

フィリップの問いに、冬美が答えた。

「理由なんてないよ、私達はふたりでひとりなんだ」

その言葉に、フィリップは気づかされた。見上げる先に、ファングが居た。

 

翌日、倉田の「特別残酷なゲーム」が始まった。

縛られた翔太郎が高所から吊され、そのロープを亜樹子が持っていた。翔太郎の真下には、無数の鋭い突起物が天を向いている。亜樹子がロープを離したら、翔太郎はそこに落下してしまう。さすがにこの光景は、離れた所に停めた車の中から見ている冴子も「素敵な趣味だこと」と毒づく程だ。

亜樹子が支え切れずにロープを離してしまった。翔太郎の危機を救ったのは、ファングだった。直後、ハードボイルダーに乗ってフィリップが現れた。フィリップがファングを使った事に驚く翔太郎が対策を考える様に言うと、フィリップが返した。

「対策は動いてから立てればいい」

フィリップがファングをメモリモードに変形させて、変身する。

「ファング! ジョーカー!」

いつもと逆に翔太郎のジョーカーメモリが転送されて、フィリップがファングジョーカーに姿を変えた。獣の様な雄叫びを上げてマスカレード達を蹴散らすファングジョーカー。恐れをなしたアームズが亜樹子を盾にするが、ファングジョーカーは構わず襲いかかる。何とか止めようとする翔太郎は、燃え盛る本棚=フィリップの意識の中へ飛び込む。崩れた本の山の中からフィリップを探し出した翔太郎に、目を覚ましたフィリップが告げる。

「信じていたよ、翔太郎」

本棚が元に戻り、ファングジョーカーの攻撃も寸でで止まった。

亜木子を助けたファングジョーカーは、逃げるアームズとマスカレード達をショルダーファングで攻撃、最後は翔太郎がその場で名付けた「ファングストライザー」でメモリブレイクを果たす。倒れる倉田に、冬美が駆け寄った。

逃げる冴子を見つけたファングジョーカーはすぐに追いかけようとするが、フィリップの身体が減量の影響で弱っていた為、ここでメインを翔太郎に変更、サイクロンジョーカーで冴子を追跡する。

冴子はタブーに変身して反撃するが、Wはルナトリガーに姿を変えてトリガーフルバーストを放つ。あわやメモリブレイクのタブーを救ったのは、高速起動に覚醒したナスカ=霧彦だった。

現場近くに来ていた刃野達の前で、高架の崩落から少女をヒートメタルで救ったWに、刃野は掌返しでおべっかを使う。そのあからさまな態度の変化に怒る翔太郎を抑えて、フィリップが刃野に倉田達の居場所を教えて立ち去る。

 

後日、フィリップは無理な減量の後のリバウンドで激太りしていた。今度は「餅」の検索を始めたらしい。

 

以上が、今回のストーリーです。

ファングジョーカー初登場、恐ろしい程の戦闘力を見せつけます。

前回同様、フィリップメインの回ですが、翔太郎の優しさは亜樹子に向けられます。

自分が吊されるロープを必死に掴んで支える亜樹子に、「もういい、それ離せ」と促し、「お前に会えて良かった」とまで言います。自分を犠牲にしても、亜樹子を救おうとする翔太郎の思いがよく判るシーンでした。

 

今回の事件を通じて、翔太郎とフィリップの絆も深まりました。では、今日はこれにて失敬。