ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #17「さらばNよ/メモリキッズ」

こんばんは、松田悠士郎です。

約半年のご無沙汰でした。色々あって更新が滞ってしまいましたが、改めて「仮面ライダーW」を題材にハーフボイルドとハートボイルドの親和性を探究していく所存です。

 

今回は「仮面ライダーW」第17話「さらばNよ/メモリキッズ」を取り上げます。

 

翔太郎は、行きつけの理髪店「バーバー風」で霧彦と遭遇、互いに変身して戦う。霧彦=ナスカはファングジョーカーとの対戦を望んだが、事務所のフィリップによれば肝心のファングメモリが行方不明らしく、ファングジョーカーへの変身は現時点で不可能だった。

サイクロンジョーカーからサイクロンメタルに変化して応戦するWだが、高速起動に覚醒したナスカに押される。

ふたりの戦闘を止めたのは、翔太郎を呼ぶ「バーバー風」の店主の声だった。引き下がるナスカを気にしつつ、翔太郎が店主を呼ぶと、店主は翔太郎に娘の茜を探して欲しいと頼む。

依頼を受けた翔太郎は、事務所を荒らして様々な罠を張り巡らせて「ファング捕獲作戦」を展開するフィリップを置いて亜樹子と共に茜を探しに出る。

 

クイーン&エリザベスから情報を得たふたりは、首尾良く茜を見つけるが、友人と一緒に居る茜は帰宅を拒否し、男友達の統馬と有一に助けを求める。翔太郎達の前に立ちはだかった統馬と有一が、誇らしげに見せたのはバードメモリだった。メモリを奪おうとする翔太郎をかわして、有一がバード・ドーパントに変身して翔太郎を襲う。間一髪でWに変身して危機を逃れた翔太郎は、ルナジョーカーでバードを翻弄、有一は自ら変身を解いて降参を宣言する。だが翔太郎がメモリを奪おうとした時に統馬がメモリを有一から受け取り、バード・ドーパントに変身して茜を連れて逃げる。直後、有一が突如苦しみ出す。メモリを挿した腕が焼けた様になっていた。その様子を、霧彦が陰から見ていた。

 

園咲邸では、若菜が琉兵衛から捨てた筈のクレイドールメモリを返され、一方の冴子はメモリ増量計画の進捗について訊かれ、返事に窮する。誤魔化す様に霧彦の覚醒を報告する冴子だったが、琉兵衛の反応は冷ややかだった。

 

ディガル・コーポレーションでは、霧彦が冴子にバードメモリの事を報告していた。だが冴子の反応は鈍い。

 

有一はICUに入った。付き添った弥生から、翔太郎と亜樹子はこれまでの経緯を訊く。

バードメモリを手に入れたのは統馬で、入手経路は不明ながら4人で使い回していた。その内に統馬が「もっと有意義に使う」と言い出し、空から様々な場所を襲うと宣言したらしい。茜は最後まで反対したと言うが統馬は聞き入れなかった様だ。統馬は明日も何処かを襲うらしい。

 

屋台「風麺」で、刃野と真倉がラーメンを啜りながら近々異動して来る「凄い新人」について話していて、何故か屋台の主人の娘(陸上部のエースらしい)の話を振っていると、そこへ茜が現れて主人を逃がそうとする。そこへ、バード・ドーパントが現れるが、翔太郎がハードボイルダーで駆けつけて茜達を助ける。

茜達を刃野に任せた翔太郎が変身しようとすると、何故かフィリップが来ていた。フィリップによれば、ファングはフィリップが危機的状況に陥ると現れるらしい。果たして、フィリップに向けて放たれたバード・ドーパントの攻撃は何処からか現れたファングが全て弾き返した。

ふたりはファングジョーカーに変身してバード・ドーパントを圧倒、ファングストライザーでメモリブレイクを果たした、筈だったが

統馬から離れたメモリは壊れない。すると、霧彦が現れてメモリを奪い、ナスカに変身してファングジョーカーに襲いかかる!

 

以上が今回のストーリーです。

翔太郎は、冒頭のナスカとの戦闘では「バーバー風」の店主を巻き込まない為にナスカの休戦をあっさり受け入れ、バード・ドーパントに変身した有一に対しては「さぁ、お尻ペンペンだ」とあまり派手には痛めつけずに降参に追い込んでいます。ここでの対応の甘さご統馬の逃亡を促す結果に繋がるのですが、未成年相手の優しさを垣間見せる所はハートボイルドに近いと言えるでしょう。

一方で霧彦も、先にWに対して休戦を告げたり、未成年にメモリが渡っている事を危惧して冴子に進言したりと、単なるガイアメモリトップセールスマンのプライドを超えた感情を見せます。

 

次回は決着編です。では今日はこれにて失敬。