ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #43 「Oの連鎖/老人探偵」

こんばんは、松田悠士郎です。

今回は「仮面ライダーW」第43話「Oの連鎖/老人探偵」を取り上げます。

 

「鳴海探偵事務所」で、事務所の面々と照井が饅頭(照井の墓参の土産)を賞味していると、老婆を連れた女性が駆け込んで来る。照井を探偵と勘違いした女性は、娘のみゆを助けてと頼む。翔太郎が割り込んで話を聞こうとして、連れの老婆に話しかけるが、老婆は「私、おばあちゃんじゃない」と言って泣き出す。女性によれば、その老婆こそみゆ(10歳)らしい。その頃、事務所の外にシュラウドの姿が――。

 

亜樹子と照井は、みゆが所属する「児童劇団    風の子」の責任者に話を聞く。老婆になってしまった後藤みゆは、次の劇団主催舞台の主役に決まっていたらしい。そこへ、みゆと仲の良い関根久美が話しかけた。だがすぐに、迎えに来た母親の光子に遮られる。

翔太郎ほ、ウォッチャマンから「老けさせ屋」の情報を得る。何でもその「老けさせ屋」は普段占い師に扮していて、合言葉を言うと有料で憎い相手を老人にしてくれるそうだ。

「老人は海を何と呼ぶ?」「ラ・マール」

 

園咲邸で、若菜が琉兵衛にシュラウドの事を尋ねていた。琉兵衛はシュラウドを「怨念の塊」と評した上で、若菜に事実を明かす。

 

合言葉を知った翔太郎は、亜樹子に占い師を当たらせて、合言葉を言わせた。その様子を照井と共に窺うものの、なかなか「老けさせ屋」には当たらない。疲れ果てた亜樹子が見つけた手相占いの男に向かって、どうせ違うだろうと半ば諦めた気分で合言葉を言うと、男は完璧に答えた。その上で亜樹子に誰を老けさせるのか尋ねて来た。応じた亜樹子は、何故か照井の写真を見せる。そこへ、物陰で様子を見ていた照井が出て来て、男に同行を求める。嵌められたと知った男はガイアメモリを取り出してオールド・ドーパントに変身する。掌から赤い波動を出して亜樹子へ放つが、アクセルが身を挺して亜樹子を庇う。オールドはアクセルに自分の波動による効果(?)が表れない事を訝しむ。その間に、後から来た翔太郎がサイクロンジョーカーに変身、アクセルと共にオールドに攻撃する。一気に決着をつけようとエクストリームになるが、オールドは身体の前後を逆にして反撃する。Wか戸惑う間に、またしても赤い波動を放つ。正面から受けたWは急に力を失い、エクストリームが強制解除されてしまう。翔太郎の様子がおかしくなる一方で、弾き出されたフィリップは照井と共に、現場に居たシュラウドを追う。

追いついたふたりにシュラウドが、照井が特殊体質だと告げた上で言う。

「左翔太郎はもう使い物にならない。貴方達ふたりで究極のW、サイクロンアクセルエクストリームになればオールドだけでなく、園咲琉兵衛をも倒せる。その力の源は強い憎しみ」

 

事務所を訪れた真倉は、すっかり老人になった翔太郎に肩を揉まされる。そこへ再びみゆの母の良枝が訪れ、調査の進展について尋ねる。フィリップが「老けさせ屋」の事を話し、みゆが恨まれる覚えは無いか訊く。覚えが無いと言う良枝に、亜樹子は光子の名前を挙げる。だが良枝は光子を全く疑っていない。亜樹子は確かめる為に良枝と共に関根家を訪れる。その間にフィリップは検索の為に地球の本棚に入るが、そこには既に若菜が居て、必死に何かを探していた。フィリップが若菜の意図を訊くと、検索できない若菜が逆に質問した。

「シュラウドを知ってる?」

曖昧に答えるフィリップが、何故若菜がシュラウドについて調べるのか尋ねると、若菜は怪訝そうな顔で言った。

「あなた、シュラウドの正体を知らないみたいね」

それきり若菜は、失望した様子で本棚を去った。

 

ホテルのレストランで、加頭がアタッシュケースを開く。その中には大量のガイアメモリが入っていた。それを見た冴子が訊くと、加頭は「ミュージアム」を抜けたある人が作った物を元に作り上げた次世代型ガイアメモリだと答えた。そこへ照井が現れ、それを見つけた冴子は加頭に退席を促す。素直に席を立った加頭と、照井がすれ違う。一瞬の緊張の後、照井が冴子にシュラウドと園咲家との関係を問う。

 

亜樹子と良枝が関根家を訪ね、丁度久美と会った直後、「老けさせ屋」が家から出て来た。光子と親しげに話している。見咎めた亜樹子が詰め寄ると、男はオールドに変身して亜樹子を襲おうとする。そこへフィリップが現れてオールドと戦う。その間に良枝は光子を問い質した。

フィリップからの電話を何とか受けた翔太郎は、真倉を引き離す間にドライバーを出し、ひと苦労してジョーカーメモリを挿す。直後にファングが飛び込んで来て、フィリップはファングジョーカーに変身、オールドを追い詰める。

 

プールバーに場所を移した冴子と照井、冴子は照井の質問にナインボールの球で例えて見せた。

中央の9番が琉兵衛、手元の白球がシュラウド。シュラウドは琉兵衛を落とす為に周囲の全ての球を動かした。その中には照井も、照井の家族も、更にはあの井坂まで含まれていた。つまり、照井の運命もシュラウドが仕組んだと言うのだ。

 

オールドと戦うファングジョーカーだが、翔太郎に異変が起きて身体が言う事を聞かなくなってしまう。その姿を、シュラウドが見ていた。

 

以上が今回のストーリーです。 

大変遺憾なのですが、今回ばかりは翔太郎のハートボイルドもハーフボイルドも全く出て来ません。話の軸かシュラウドなので、どうしても中心に来るのがフィリップと照井になってしまうので。それに翔太郎は老化してしまいますし。これに関しては次回に乞うご期待と言う事で、今日はこれにて失敬。