ハートボイルドマスターへの道

小説で標榜している「ハートボイルド」という概念について深く探究する為のブログ。

ハーフボイルドはハートボイルドの夢を見るか? #41 「Jの迷宮/猟奇的な悪女」

こんばんは、松田悠士郎です。

今回は「仮面ライダーW」第41話「Jの迷宮/猟奇的な悪女」を取り上げます。

 

照井に呼び出され、翔太郎と亜樹子が風都署の留置場へ行くと、中に刃野が入れられていた。何でも、刃野は宝石を盗んだ罪で逮捕されたらしいが、それは指に大きなダイヤモンドの指輪を嵌めた女にはめられたからだと刃野本人は主張していた。尤も真倉は信用していない様だが。刃野は翔太郎に、ダイヤモンドの女を探し出す様に依頼した。

 

ふたりは聞き込みの過程で妙な噂を耳にした。怪物が人間を宝石に変えてしまうらしく、今までに若くて美しい女性ばかり7人も犠牲になっているそうだ。その現場で、例のダイヤモンドの女が目撃されている模様。

亜樹子は何故刃野が狙われたのか疑問に思ったが、翔太郎は自分との過去を引き合いに出しつつ、刃野は騙され上手だからと解説した。納得行かない亜樹子の背後にサンタちゃんが現れ、翔太郎に情報を提供する。ふたりは情報を元に、被害に遭った7人の女性モデルが会員になっていたクラブ「Blue Topaz」に赴く。電話で報告を受けるフィリップだが、若菜の事を考えていて元気が無い。

 

冴子と加頭は、エクストリームの力を得た若菜について話していた。加頭は冴子に、今の若菜にはナスカLv.3でも勝てないと言いながらも、勝率を上げるメモリの存在を示唆する。

 

「Blue Topaz」に到着したふたりだが、出入口で黒服に制止される。そかへ助け舟を出したのは、人気モデルの上杉誠だった。首尾よく入店したふたり、早速ダイヤモンドの女を見つける。だが女は近寄った亜樹子を倒し、助けに来た翔太郎を威嚇しながら後退、突如店内の照明を消した。軽くパニックを起こす来店客達の前で、女はドーパントに変身し、店内の女性達を次々と宝石に変えて行った。翔太郎はサイクロンジョーカーに変身して攻撃するが、身体のあまりの硬さに怯む。ヒートメタルやルナトリガーも通じない。ドーパントはダブルを嘲笑って姿を消す。そのドーパントの正体を上杉が知っていた。女の名は城島泪。自分の所為で変わってしまったと上杉は言った。

 

事務所に戻ったふたりはフィリップに検索を依頼する。キーワードは「硬さ」「反射」「結晶化」。だがフィリップが地球の本棚で検索をかけ終えた所へ若菜が現れた。若菜は自分のシンクロ率が上がった事をアピールし、検索しと本を掴み、更にはフィリップにも触れてみせた。動揺したフィリップは検索をやめてしまう。

 

翔太郎が風都署を訪れると、そこに上杉が現れた。真倉と照井の取り調べを受ける刃野に、翔太郎は城島泪の名前を告げる。信じない刃野だが、直後に上杉が入って来て刃野に話しかけた。どうやら上杉は刃野と知り合いらしい。刃野によれば、上杉と城島泪、それに武田智の3人はかつて「街の平和を守る」と称して喧嘩ばかりしていたそうだ。上杉は翔太郎に3人で写る写真を見せて、これまでの経緯を話した。

1ヶ月程前に、智が泪に告白したが、泪は上杉の事が好きだった。しかし3人の友情を壊したくなかった上杉は泪との交際を断った。その後、智は行方不明になったと言う。それは、泪がドーパントになった時期と一致する。

 

園咲邸に現れた加頭に、若菜が問いかける。

「お姉様は元気?」

動揺する一圭に、若菜は通告する。

「欲しい物は全て手に入れる」

 

照井と真倉は、泪が出入りする店に聞き込みをかけた。すると、今日も来店しているらしい。その時、女子トイレの中では冴子が泪に声をかけていた。

「あなたのメモリを見せてくれない?」

だが泪は冴子を倒し、踏みつける。そこへ照井達が飛び込み、泪は逃走する。真倉が泪を追う一方で、照井は冴子を引っ張ろうとする。冴子はナスカに変身して襲いかかり、照井もアクセルに変身して応戦する。泪を追った真倉で泪にひと蹴りでのされている頃、アクセルはナスカに苦戦していた。それでもトライアルで何とかナスカのスピードに対抗する。

 

お気に入りの場所に現れた泪に、翔太郎と亜樹子が接触する。立ち去ろうとする泪に写真を見せて、翔太郎は智の事を尋ねる。すると泪ほ翔太郎を蹴散らして逃走、追いかけたふたりの前でドーパントに変身した。翔太郎もサイクロンジョーカーに変身して立ち向かうが、やはり攻撃が一切通用しない。エクストリームになって、プリズムビッカーで斬りつけても傷ひとつつけられない。更にはダブルエクストリームも繰り出すが、全く歯が立たなかった。

 

刃野は留置場で、泪の事を考えていた。そこで、泪の言葉を思い出す。

「好きになればなる程、最後には壊したくなる」

 

以上が、今回のストーリーです。

今回は、濡れ衣を着せられた刃野を救う為に、翔太郎が奔走します。

普通なら簡単に見破れる嘘をあっさり信じてしまう、ある意味警察官に向いていない刃野を「騙され上手」と評して、翔太郎は無実を証明する為に動きます。そこには翔太郎と刃野の奇妙な信頼関係が窺えて、だからこそ刃野は自分の無実を証明する手助けを翔太郎に頼んだのではないでしょうか? 安易に人を見捨てない翔太郎の優しさが滲み出ていると言えるでしょう。では今回はこれにて失敬。